歌詞の翻訳
今日のテーマ
筆者が、知人から英語の歌の日本語への翻訳を頼まれた時の話です。想像以上に大変でしたが、得たものもありました
■筆者は、ときどき
翻訳や通訳を頼まれることがあります。
翻訳と通訳、
それぞれの難しさがあるのですが、
今回はちょっと翻訳の話をしますね。
英語の歌の日本語への翻訳は超大変な作業だった
■今まで翻訳を頼まれるというと、
何かの書類や資料が多かったのですが、
この前、知人から
「歌詞の翻訳」を頼まれました。
知人の旦那さんが
作詞作曲した曲の、
英語から日本語への歌詞の翻訳です。
まあ、
いつもの調子で
「Okay. No problem!」
なんて言って
きやすく引き受けたのですが、
いざ作業に取り掛かると
これがかなり大変・・・!
まず、何が大変かって
直訳じゃあ全然駄目なんですね。
もちろん、書類なんかの翻訳も
直訳じゃ駄目ですが、
歌の歌詞の場合は、
通常の翻訳の比じゃないんです。
それこそ、直訳なんかしたら最悪です。
■たとえば、
” I hear babies cry. ”
なんてフレーズがあった場合
(もちろん前後のつながりもありますが)
ただ、
「わたしは赤ん坊が泣くのを聞きます。」
なんて風な直訳を
歌詞には出来ないわけです。
まったく、リズム感も何もありません。
ただの朗読のような歌になってしまいます。
ですので、
その情景を思い浮かべながら
「わたしは赤ん坊が泣くのを聞きます」
↓
「赤ん坊が泣いているのが聞こえる」
↓
「赤ん坊の泣く声が聞こえる」
↓
「赤ん坊の泣く声・・」
などという風に、
その情景の描写、
そして長さを調節していく必要があります。
歌詞の翻訳には言葉の真の意味、作詞家の伝えたいメッセージを最大限に読み取る努力が必要
■英語を日本語に変換する際は、
英語をそのまま日本語に
置き換えるだけではなく、
自分の中でその言葉をきちんと消化し、
自分で新たな言葉を
創出していくことも求められます。
■もちろん筆者は
訳詞のプロではないですから、
プロとしてのテクニックは知りませんが、
大事なことは、
言葉の持つ真の意味を理解する
ということ。
このことは、
歌詞の翻訳に限らず
英語を使う際に非常に重要なことです。
■英語に触れる際、
ただ目や耳に触れる活字や音の
表面上の意味を覚えるのではなく、
その言葉が伝えようとする本当の意味を
理解しようとすることが大切でしょう。
そうすることにより、
英単語の意味を
うわべだけで暗記するのではなく、
それぞれの英単語の持つ
本質的な意味というものを
捉えられるようになっていくはずです。
■そして、もうひとつ大切なことは、
そうすることにより
英語を日本語に訳す
という作業をしないで済むようになります。
今回お話ししたような、
訳すということを仕事とする場合は別ですが、
あなたが英語を理解しようとする際は、
その英語を日本語に訳す必要はありません。
というか、訳さないほうが良いです。
英語を聞いたままに、
英語で理解する。
このことが、
英語を使いこなすためには重要なのですが、
英単語の持つ本質的な意味
というものが捉えられるようになれば、
へたに日本語に訳すことなく、
英語のままで意味を体で
理解することが出来るようになるのです。
そういった意味からも
言葉の持つ真の意味を理解する
ことの大切さを知ってください。